人工衛星に搭載した極低温に冷やした望遠鏡で宇宙を見る (12月 談話会 村上先生より) 

天体観測と言えば、望遠鏡を覗いて、目で見るかフィルムや乾板に記録を残す、と言ったイメージがありました。対象とする天体からのシグナルもほぼ可視光に限られていました。しかし最近では、観測する波長は可視光以外にも、赤外線、紫外線、X線、ガンマ線にまで広がっています。ただ、そのようなシグナルの観測は地上の天文台からでは難しく、人工衛星など、いわば宇宙からの観測が必須です。さらにそこからの観測を高感度の極みともいえるレベルで行うには絶対0度に近い極低温にまで冷やした望遠鏡を使うことも必要です。

今回のお話では、宇宙からの極低温にまで冷やした望遠鏡を使って観測を行うべき理由は?それで何を観測するのか?その実現のためにはどんな新しい技術革新が必要であったのか、そしてそれを実現すべく既に打ち上げられたあるいは現在計画されている衛星プロジェクトにはどのようなものがあるのか、などについてふれます。この中で、無重力状態にある衛星上で長期に亘って極低温環境を保ち所望の機能を実現するためにどのような機器・装置開発が必要であったのかが今回の中心的テーマです。